江本達暁 東京工業大学[物質理工学院]

梅田先生の授業を受けて僕がまず思ったことは受験対策をしているようで受験対策に留まらない、ということです。
梅田先生はただ、どこの大学はどういう問題を出すからどういう対策をすればいい、というようなことを講義する人ではありません。
僕らがいかに主体性を身につけ自主的な行動ができる『個』を持った人間となれるのかを第一に考えています。

受験より遥か先を見据える

授業においてはまず大学についてはなぜそこに行き、その後に何をしたいのかという所から考えさせます。
梅田先生は受験合格を目的とするのではありません。
目的ある人生で、合格を目的のための手段として扱っていこうと常に試み、受験より遥か先を見据えています
今、眼前に座る受験生は何を目指し、そのためにどうすべきかを常に考えてくれます。
定期的に行われる面談では自分の将来の展望について気兼ねなく話せてとても有意義かつ楽しい時間を過ごせました。

あらゆる科目にあてはまる「プロセス」を教えてくれる

そうやって大学を決めた後は学校別の対策です。
さて、すこし話は逸れますが皆さん数学についてどう思いますか。
「暗記しなくてもいいから楽だ」と考える人もいれば「暗記すれば済む社会と違って難しい」と思う人も居るでしょう。
しかし僕が1年間の受験勉強を通じて思ったことは『数学は暗記である』ということです。
数学だけじゃなく、理科もそうです。
英語は勿論、国語も社会も、全ての受験科目は回答に至るまでのプロセスが何通りかに定まっており、そのどれかに当てはめれば大抵のものは解けます
よって、この「プロセスを覚えること」「問題文を見た時にそのプロセスをアウトプットできること」が受験においては何よりも大切です。
それなのに、このことを分かっていない教師・受験生が世の中には沢山います
これに対し梅田先生の授業では様々な大学の様々な問題でアプローチ法を教えます
長文ではどの単語に着目し、文法ではどこから考え、物語では心情をどうやったら読み解けるか、そのプロセスを説いていきます
それだけにとどまらず、授業以外に個別に成績に応じた家庭学習としての参考書を勧めます。
授業で習った考え方を使ってそれらの参考書を家で解くことによりその知恵はより深まり、強固なものへとなっていきます。
これを体系化出来ている塾はそうありません
そういった点で梅田先生の教え方は間違いなく素晴らしいと言えるでしょう。

「答えは1つではない」ということを教えてくれる

梅田先生の授業の特徴は、生徒と教師間の教え方というものだけに留まりません。
生徒と生徒の間の密接な関係もその一つでしょう。
これまで話してきたところから、梅田先生が生徒の意思や主体性を重視してることはわかってくれたと思います。
その梅田先生が毎回の授業で必ず1度はしてることがあります。
それは話し合いです。
生徒の主張と主張がぶつかり、時には大きな議論となったり新たな回答が生まれることもあります。
答えは1つではない、他者の考え方を詳しく知る、大学だけでなくこれから社会を生きていく上で大切なことが梅田先生の授業によって真に学べたと僕は思いました。