恒光美里 早稲田大学[文学部]


[学びにきたのは受験英語…のはずでした。]

英語の長文を見ると嫌気がさし、読みたくなくなってしまう。
スピードが遅く、試験時間内に読み終わらない。
大学受験を前に、このような不安を抱えていた私は、大学受験で通用する英語力を強化するつもりで梅田先生の授業を受講しました。

しかし、そこで得たものは、単なる受験のテクニックに止まりませんでした。

先生の授業はまず、「なぜ大学受験には英語が課されるのか?」という根本的な説明から始まりました。
受験で出題される文章は論文がほとんどのため、まず学術論文の文章構成から学びました。
最初に結論が示され、一つの仮説を具体例を挙げて証拠づけていく構成で書かれていること、また、英語という言語の持つ特性を理解し、英単語・英熟語の暗記と並行して行うことで、長文読解への不安が解消され、他の受験生と大きく差をつけられたと感じます。

また、得たものは英語以外にもあります。
むしろ、そちらのほうが強く印象に残っているほどです。
先生の授業は、この世の中は今現在どういう方向に向かっているのかという自分たちの住む世界観の把握に始まり、「これから受験を突破し、希望する大学に行けたとして、ではその先どうするのか?」ということにも言及します。

4年経ち、就職活動の際にも梅田先生の講義はかなりのヒントをくれました。

授業外でも必ず生徒一人一人との面談を設け、なりたい自分から逆算して、そこに到達するまでのフローを隣で共に組み立てます
大学受験用の塾のはずが、大学に行かないという選択肢すらも提示されます。

梅田先生から教わったことは、「強烈な個性の面白い人間になれ」ということです。
量産型の、思考しないつまらない人間になっても仕方がない。
自分にしか出せない「味」を出し、考えることをやめない賢い人間にならなくては、と思わされました。
大学進学し、就職を目前に控えた現在でも、この教えは(英文読解のスキルとともに)私の中に残っています。