鎌田瑞喜 台湾大学


高校一年生から塾に通い始め、梅田先生の授業を受ける前の私は、これから始まる高校生活に絶大な期待を寄せ、将来のことはまだまだ先だと思っていました。
そんな私はもちろん視野も狭く、塾に入ったからには高校卒業後は日本の難関大学に行くのは当たり前と考え、特別な理由もなく、ただ単に塾に通っていました。

そもそも高校で塾に行き始めたのは母が勧めてくれたからであり、正直自分自身はそこまで乗り気ではありませんでした。
そんな私は当初、学校の成績のために塾に通っていました。
大学のことなんか、ましてや将来のことなんか程遠いと思っていた私に、自分の将来はちゃんと自分で考え、責任を持って行動することを気付かせてくれたのは梅田先生の授業でした。
梅田先生の授業では英語だけじゃなく、簡単に言ってしまえば人材育成の授業です。
さまざまな話をしてくださって、次第に自分の中で何かが変わり始めていたのを感じていました。
ほぼほぼ進路を決め、そこに向かって勉強に励んでいましたが、高校三年の夏に私は急遽進路を変えました。
それまで全く考えてもいなかった海外大に進学すること。
一年の交換留学ではなく、大学まるごと四年間海外に住むこと。
そんな大きな決断ができたのは梅田先生の言葉が胸に残っていたからです。
中途半端に挑むのではなく、やるならとことん挑まなきゃと思った私は、思い切って台湾の大学に進学することを決めました。
台湾の大学に行くことを決めてからは、「梅田先生の授業だけは受け続けさせて欲しい」と初めて塾を辞めたくないことを母に伝えました。
でも、このときの母の思いとしては、中国語の勉強に集中して欲しいと言っていたのを覚えています。
そんな母に必死に懇願し、やっとの思いで私の想いが届き、卒業するまで梅田先生の授業を受け続けさせてくれることを約束してくれました。
高校入学当初、私がいやいやだったにも関わらず塾に入ることを勧めてくれた母に、今度は私のお願いを聞いてそのまま授業を受けさせてくれた母に、とても感謝しています。
英語の力を伸ばしたいという気持ちももちろんありましたが、自分のモチベーションを高めるためにも梅田先生の授業を受けたいという気持ちが強かったことを鮮明に覚えています。

梅田先生の授業を受けて一番学び、一番痛感したことは、「自分の人生は自分で決める」ということです。
周りの常識やものに流されて過ごすよりも、自分らしく、自分がやりたいことをどんなに時間がかかったとしても貫き通すことがどれだけ大事かを学びました。
一見当たり前のことのようにも聞こえますが、忘れかけていたことを改めて教えてくれました。
台湾の大学に行くか迷っていたときに梅田先生が常日頃授業で言っていた言葉を思い出しました。
日本の難関大学に行くことももちろんいいことだが、それだけが全てじゃない。
どんなに周りの人に反対されても自分を貫き通せば絶対叶うし、そのためにはもちろん努力しないといけない

という言葉があったからこそ私は大きな決断をすることができました。
そして当時この言葉を聞いていたからこそ私の中で一気に選択肢が広がりました。
今私は台湾で自分のやりたいことに向かって毎日挑戦し、模索する日々を過ごしています。
大変かと言われるととても大変ですが、とても充実した楽しい日々を送っています。
この思い切った決断を一度も後悔したことはありません。
私にしか経験できないこと、その経験やチャンスを無駄にしないよう、毎日過ごしています。
最後に、このような大きな決断をする背中を押してくれた梅田先生には大変感謝しております。ありがとうございました!