中川晶裕【慶應義塾大学 文学部】

「浪人ルート」まっしぐら

梅田先生の授業を受けるまでは僕は個別指導の塾に通って英語を教わっていました。
当時は高校1年で大学受験はあまり意識しておらず、模試なども全く受けていませんでした。
集団塾ではなく個別指導で教わっていたということもあって当時は周りとの差を感じることもなく、とてもマイペースに勉強していました。
今になって言えることですが、当時の僕があのまま態度を改めていなかったら間違いなく浪人していたでしょう。当時の僕はそれほど危機感のない高校生でした。

マイペースな態度を改めるための塾探し

高校2年生になると、僕は集団塾に通う必要があるのではないかと感じ始めました。なぜなら、個別指導だけに通ってマイペースに勉強しているままではいつまで経っても変わらないような気がしたからです。
これは決して個別指導の塾を貶しているわけではありません。僕が集団塾に通い始めたのは先生を変えたいというより、むしろ自分の大学受験に対する態度を変えたいと思ったからです。
マイペースな態度を改めないことには学力は伸びないと思った結果、集団塾に通うという決断をしました。
集団塾に通うと決めた上で、まず候補に挙がったのがその時兄の通っていた塾でした。その塾に興味を持った僕は一度授業を体験してみることにしました。
実は梅田先生の出身高校は当時の僕が在籍していた高校でした。それもまた僕が梅田先生に興味を持った理由です。そして梅田先生の授業を受けたことが僕を変えるきっかけとなりました。

梅田先生の異質な授業「アクティブ・ラーニング」

梅田先生の授業ははっきり言って異質でした。
それまで学校や他の塾では梅田先生のやるような授業は経験したことがありませんでした。
初めて梅田先生の授業を受けた時はこれは本当に塾の授業なのかと何度も疑問に思うほどでした。
それまでの僕の中での塾の授業のイメージは先生が黒板に書いたものを生徒がノートに写すというものでしたが、梅田先生の授業はそれとは全く違います。
授業の中で"先生から生徒へ"質問をしていきます。先生から生徒への一方通行になることは決してありません。
必ず生徒が知識をアウトプットする時間が授業の中で与えられます。その時間があることによって自分が本当に授業内容を理解しているか確認することができます。
梅田先生の授業では生徒が受動的にならないのでとても頭を使います。塾でいつも寝てしまうなんて人もきっと梅田先生の授業では頭が働いて寝ることはないでしょう。

梅田先生の異質な進路面談「キャリア探求」

梅田先生の特徴的な点は授業だけではありません。進路面談も他の先生とは全然違います。
一般的な面談というと、「現在の偏差値が…」や「第一志望が…」などしか相談しないでしょう。
しかし、梅田先生の面談では「将来何をしたいのか」から話し始めます。生徒に自分が本当にやりたいことは何かを思い出させてくれます
受験生の中には「とりあえず東大」とかいう理由で志望校を決めた人もいるでしょう。実際、僕の学校にもいました。
ですが、梅田先生の面談では「とりあえず」ではない理由が求められます。
先生は大学合格をゴールとして捉えず、その先まで見据えて面談を行なってくださいます。梅田先生以上に生徒を思ってくださる人に僕はまだ会ったことがありません。
ここからは少し個人的な話になります。僕の両親は医者で兄も医学部に進み、家族の中で僕は唯一、医学部ではなく理系でもありません。
普通の人なら僕の境遇に立った時、例えどんなに理系科目が苦手でも努力して医学部もしくは理系の学部に進学するでしょう。
確かに僕が文系を選んだことには多少の逃げもありました。でも自分は医学などよりも勉強したいことが別にありました。
それを認めてくれた両親にも勿論感謝していますが、自分が本当にやりたい事を再確認させてくださったのは梅田先生でした。
その結果、高校1年の時にはなかった勉強への意欲が自分のやりたい事を実現するという目的のもとに徐々に生まれ、今では自分の望む将来像も出来つつあります。

梅田先生に出会ったことで僕は大きく変わりました。塾の先生の影響で自分が大きく変わることは3年前は全く予想していませんでした。
それだけインパクトのある先生だと言うことです。